ときが経てば経つほどに思い出は増えていくとともに懐かしく感じるようになってきます。
楽しいことばかりじゃなくて、しんどくて、辛くて、悲しかったことのほうが多い方もいらっしゃると思います。
仕事だけでなく、いまでもそれを抱えながら過ごしている方もいることでしょう。毎日、思い出すこともあれば、もう、忘れたいのに時々、ふと記憶が蘇ってくることもあると思います。
「ああ、つまらんな。」とか、「何でこんなことせんとあかんねん。」という嫌なことや、「ああ、もう辞めてやらあ。」とか、「もうええねん。」と諦めてしまっていることも、「やってられるか。」とか、「何言うてんねん。」という怒りもあると思います。
そんなときでも、家族や、一緒に仕事をしている人から声を掛けてもらえると、「もうちょっと頑張ってみようか。」という少しでも前を見て、少しでも進もうという気持ちになれるのではないでしょうか。
私自身、警察官を「もう辞めよう。」と思ったことが、二度ありました。皆さんから見ると少ないと思われるかもしれません。
高校、大学と働きながら卒業し、そんな苦労やしんどい話を誰にすることもなかったのですが、同じように働きながら同じ大学を卒業した高校の同級生に数十年ぶりに会ったときに「お前頑張ったよな。」と言われ、校長になった彼に、「お前こそ夢を果たしたよな。」と言いつつ、杯を酌み交わしたことがありました。
久しぶりに出会った退職前の同僚に、「あのときは楽しかったですね。もう一度一緒に仕事がしたかったです。」と言われたときには、返す言葉が見つかりませんでした。
帳場に出ている部下に激励を持たせたところ、帳場の班長から電話で、「背中を追いかけてきた先輩からの激励が一番うれしいです。」と涙声で言われたときには、つられて落涙しそうになりました。
私のことを奥さんに話した部下から、「あんた本当に尊敬できる人が出来て良かったやん。」と奥さんに言われましたと聞いたときは、なんだかいたたまれないような気がしました。
異動する際、何度か泣きながら仕事をしていた警察官が席に来て、ズボンで手を、「握手して下さい。」と差し出してきたときには、ためらうことなく握手させてもらいました。
決して、楽しい仕事ではありません。それでも仕事を続けていけるのは、一緒に仕事をしている人たちがいるからこそだと私は思っています。



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