Eva(公益財団法人動物環境・福祉協会Eva)

撃たれました

巡査部長

 巡査部長時代にある署の応援に行って、帳場で仕事をしていたところ、朝一番に捜査第四課(今の組織犯罪対策第二課)の情報担当である巡査部長から「〇〇が自殺すると電話があったんやけど見てきてくれないか。」という電話が入りました。

 自殺すると言っている〇〇は、元暴力団員ではあるのですが、あることで両足が不自由となり、マンションで一人暮らしをしている男でした。やっつけ仕事ではありませんが、ちょっと行って話しをすれば落ち着くだろうという簡単な気持ちで帳場にいた先輩2人とともに、男が住むマンションに出かけました。

 男の室に行くと玄関が無施錠であったことから、「〇〇入るで。」と声を掛けて室内に入るとベッドnに腰掛けた男の前に4人の男性が正座していました。

 「また、いちゃもん放ってるんやろ。」と思い、「〇〇、何してるんや。」と男に言いながら、正座している男性たちに「もう良いから帰りや。」と声を掛けたところ、4人の男性は這いつくばりながら玄関に向かっていきました。

 男が一人になったところで、再び声を掛けようとしたときに「バーン」と轟音がして、目の前が真っ白になると同時に私たち捜査員3人も脱兎のごとく玄関の外に逃げ出しました。

 男は、二連発の箱型けん銃を持っており、ちょうど手の中に隠れ、掌底で押して弾丸を発射するものだったのですが、正座していた男性はこの「箱型けん銃」を見せられて脅されていたのです。しかしながら、私たち捜査員は、まさかけん銃で脅されているとは夢にも思っていなかったものですから、安易に男に近づいて行ってしまったのです。

 逃げ出してから五体を確認しましたが、痛いところもなく、血も出ていませんでしたので、このような文章を今、書いているというわけです。

 当時は、介護保険などもなく、男は、外出する際にタクシーを2台呼んでから、運転手に階下におろしてもらっていたのですが、そのタクシー運転手2名とケースワーカー2名の男性4名がけん銃を突き付けられていたのです。

 とりあえず、上の階と下の階の住人に事情を説明して避難させたのですが、逃げ出したタクシー運転手らが110番をしており、階下にはたくさんのパトカーや警察官がいました。

 その後、男は捜査第四課の係長に取り押さえられたのですが、箱型けん銃は私がタクシーで科捜研まで持ち込むことになり、まだ発射されていない弾丸が入っているけん銃をハンカチを敷いて両手の上に乗せ、警察本部までの長い道程を「振動で発射されないように気を付けなければならない(そんなことはないのですが。)。」とドキドキしながら乗っていたことを覚えています。

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