Eva(公益財団法人動物環境・福祉協会Eva)

写真撮影報告書

捜査

 事件決裁をしていると事件の再現などをした「写真撮影報告書」を見かけますし、報告書に添付された「写真」については「無加工、無修整」と但し書きをしています。

 「写真撮影報告書」の記載については、初任科時代から指導、教養を受けていると思いますが、どのような証拠能力を持っていて、なぜ「無加工、無修整」と記載しているかについては、教養を受けたことは無いのかもしれません。

 「とりあえずそう書いたら良いんや。」とか「そうやって俺も言われたからそうしている。」では的確な指導でもありませんし、教養でもありません。

 刑事訴訟法は「裁判」の法律であり、警察官の司法手続きなどはすべてこの法律に規定されていますが、「写真撮影報告書」に添付する「写真」は、刑事訴訟法第321条第三項に規定する「司法警察職員の検証の結果を記載した書面は、その供述者が公判期日において証人として尋問を受け、その真正に作成されたものであることを供述したときは、第一項の規定にもかかわらず、これを証拠とすることができる。」の証拠能力となります。

 つまり、強制処分である「検証調書」と同じ証拠能力を持つということであり、任意処分である「実況見分調書」にあっても、この規定による証拠能力をもちます。

 そもそも「検証調書」や「実況見分調書」は、書面つまり字で表していたのですが、カメラによって「写真」が撮られるようになりました。当初、神奈川県警が「写真」を「検証調書」や「実況見分調書」に用いたことから「神奈川方式」と呼ばれていましたが、現在では「写真」を使用したものが当たり前となっています。

 この「写真」を使った「実況見分調書」を簡略化したものが、再現などで用いる「写真撮影報告書」となるのであり、その写真は刑事訴訟法第321条第三項の規定にあるように「公判期日」つまり「裁判」において、「真正に作成されたものであることを供述」したときは証拠とすることができるので、事前に「真正」つまり、写真には一切、手は加えていないという「無加工、無修整」と記載しているのです。

 「写真」など元々の画像を残しながら変化を加えることを「修整」と言いますが、法に抵触しないようにモザイク処理などをしているものである「修正」では無いので間違えないようにしてください。

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