Eva(公益財団法人動物環境・福祉協会Eva)

知能犯捜査Ⅰ

刑事

 私が一番長く居た部署は捜査第二課になります。巡査部長で1年、警部補で3年、警部で4年、警視で1年と約10年ちかく捜査第二課で勤務していますが、その期間の多くが「贈収賄事件捜査」と「選挙違反取締り」でした。

 初めて在籍した捜査第二課には幹部しか居なくて、その関係なのか、車を購入したり、家を買うための報告を次席にすると「幹部なんだからそんな報告は要らない。」と言われ、指導監督カード自体を書かれたこともありませんでした。

 誇りというのか、自尊心に配慮しているというのか、まさしく「自考」「自律」「自行」を体現しているかのような所属でした。

 仕事にあっても同じで、自己端緒班に属していましたので、自分で端緒を取ってくるまでは、本部に出勤することはまかりならんという、毎日が「出勤に及ばず状態」であり、署の担当は他の班であったことからも署にすら寄ることが出来ないという勤務状態でした。

 毎日22時に班長に電話で今日の作業の結果と明日の作業の予定を報告するのですが、そう簡単に贈収賄事件の情報などは取れませんし、苦痛の捜査でもありました。

 朝に出勤しないと家族や近所の人に不審に思われる(ここらは小心者)のではないかと考え、定時に出勤するものの、行くところもなく、遠くへの電車に乗ったり、公園で時間を潰しながら、夕方から協力者と接触するという毎日でもありました。

 このような経験をしたことからも、課長補佐で捜査第二課に配置となったときは、部下に対して情報収集だけを強いることなく、聞き込み先を明示したり、指揮官として「事件を転がす」ことを考えていました。

 一から情報を取得することは並大抵のことでは出来ませんし、ましてや協力者など簡単に出来るものではありません。

 贈収賄事件にしろ、選挙違反にしろ、構造的不正であり、「一般事件から贈収賄事件へ」「贈収賄事件から選挙違反事件へ」「選挙違反事件から贈収賄事件へ」という「事件を転がす」、つまり、「事件をしながら次の事件の端緒をつかんで伸ばす」ことを指揮官として行っていました。

 こうすることによって、先が見える捜査が出来ますので、部下に負担を掛けることなく、かつ、休みを計画的に取得してもらうことも可能となってくるのです。

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