Eva(公益財団法人動物環境・福祉協会Eva)

知能犯捜査Ⅱ

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 捜査第二課の課長補佐時代に同僚が、官房部門に転出することとなり、彼が持っていた一般事件である「介護保険事業者の不正受給」という詐欺事件の捜査を引き継ぐこととなりました。

 贈収賄事件を担当していたものの、他の班が事件をしているときは、自己の班の捜査員は応援に出しているので、班長である私自身は体が空いており、署の捜査員を指揮して事件をすることとなります。

 事件は、介護保険制度が出来た当初の話しで、実際に介護をしていないにもかかわらず、介護をしているかのように装って、書類を偽造し、自治体から委託を受けている団体に提出し、不正受給をしていたものでした。もちろん、事件をすると全国初の摘発となるものです。

 介護保険会社の女性経営者を通常逮捕し、捜査をすすめたところ、介護保険会社を立ち上げたときの資金数百万円の出所が不明でした。

 というのも、彼女の口座にいきなり数百万円が入金されるのですが、その原資が不明であり、捜査員に対して、「数百万円の入金があるということは、同じ額か、それに似通った額の出金が、同じ日に、同一の金融機関の他人名義にあるか、最寄りの金融機関にある可能性がある。」と入出金の伝票捜査を指示したのです。

 入金が目的で、数百万円もの大金を持ち運ぶということは、通常では、保安上考えづらく、入金する際は、同一の金融機関から出金するか、最寄りの金融機関から出金するのが一般的なのです。

 同一の金融機関であれば、別の窓口で受け付けたり、金額を振り分けたりしても、あることに注目すると判明するのですが、捜査に支障があるので、ここでは省かせてもらいます。

 結論からいうと同一の金融機関からの他人名義でも、最寄りの金融機関からも他人名義からの入金に見合う金額の出金は見つからなかったのですが、別の方法の捜査を指示したところ、彼女の口座に入金されたお金の出どころが判明しました。

 このお金は、ある団体の理事長から出ていることが判明し、入出金捜査から、選挙違反の端緒をつかむことができました。

 詳細については、省かせていただきますが、「投票偽造」という選挙違反を新たな捜査手法の確立とともに検挙することになり、「一般事件から選挙違反事件へ」という典型的な事件となりました。

 機会がありましたら、「選挙違反事件から贈収賄事件へ」「贈収賄事件から選挙違反事件へ」と伸展させてものも紹介させていただきたいと思います。

 

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