今更、他人には聞けないということはたくさんあると思います。簡単なようで間違っていることも良くあります。
「今、ひったくりに遭いました。」「財布には、12,000円くらい入っていました。」と申告を受けて、飛び越え報告や被疑者検索のあとに被害届を取る場合や、「財布を落としてしまいました。」「元気は12,000円くらい入っていたと思います。」と届出をうけて、遺失届を記載する場合、お金の内訳はどのおうに記載するでしょうか。
「一万円札 一枚 千円札 二枚」なのか。
「一万円紙幣 一枚 千円紙幣 一枚」なのか。
通貨の偽造などを扱う知能犯担当の捜査員にとっては常識かもしれませんが、はじめて聞く人もいると思いますし、何ら疑問に思うことなく、先輩などからの指導によって記載していると思います。
国が発行する通貨を「貨幣」「紙幣」と表します。現在、日本国で発行されている通貨は、1円、5円、10円、50円、100円、500円といった貨幣のみであり、紙幣はありません。
千円、二千円、五千円、一万円というものは、国が発行する通貨である「紙幣」ではなく、日本銀行が発行する「銀行券」となります。ですから、千円札、一万円札あるいは銀行券千円、銀行券一万円と表すのが正しいということになります。
マジックなどで、お札を破ったり、燃やしたりしていますが、お札が紙幣でないことから処罰はされませんが、貨幣である硬貨を損傷すると「貨幣の損傷等取締法(旧補助貨幣損傷等取締法)」によって、一年以下の懲役または20万円以下の罰金に処せられることとなります。
駅の改札や切符売り場でも「紙幣」という記述はよく見かけますし、それに疑問を抱くこともなく覚えてしまうとそのまま使用することは仕方がないことなのかもしれません。
しかし、警察職員は、法によって職務を執行していますので、表現に気を付けるようにしてください。
お札を被害品や証拠品として扱う場合は、必ず「銀行券の番号」が分かるように書類に記載するとともに、写真撮影する場合においても、「銀行券の番号」が分かるように写すようにしてください。
知らないことは一時の恥ではありますが、それをそのままにしておくと一生の恥ということにもなりかねません。



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