「嘘も方便」とは、「嘘をつくことは悪いことではあるが、時と場合によっては嘘も必要なときもある。」ということですが、そのようなこともあるかもしれないけど嘘は出来るだけ言わないほうが良いと思う人も多いでしょうし、警察職員の仕事に嘘は絶対に許されません。
方便というのは、仏教用語で、衆生(しゅじょう~生命のあるすべてのもの。人間をはじめすべての生き物)を真の教えに導くために用いる仮の手段のことです。
本当は違うのですが、相手の言い分を通してあげようと「そうだね。あなたの言うとおりだ。」と一歩引くことも「嘘も方便」の一種だと思いますし、自分の思うままを相手に伝えることによって相手がいやな思いをしたり、信頼関係が築けないこともあると思います。
自分の夢を語ることや希望を持つことも「きっと出来ない。」「かなえられない。」と思っていても、夢や希望を持って仕事や生活をして欲しいと思います。それを口にすることによって嘘を話すことになるのかもしれませんが、それも方便だと思います。
私は、自宅にいるときは大抵、ジャージ姿なのですが、ある秋の朝、近所の老夫婦に出会いました。ご主人が奥さんが乗っている車いすを押して散歩に出かけられているようでした。
車いすの奥さんから「ああ。今日は運動会でしたね。」と声を掛けられ、咄嗟に「そうですね。良い天気で良かったです。」と笑顔で返答しました。
車いすを押しているご主人にはよく出会って挨拶は交わしていたのですが、奥さんをみかけたのは初めてでした。町内の運動会はまだ先だったのですが、「いやいや。来週ですよ。」というのも散歩に水を差すようでしたし、奥さんは「晴天で良かったですね。」という思いやりの気持ちが言葉の行間にあったようにも思えたのです。
例え、奥さんがのちのち、その日が運動会で無かったと気づいたとしても、学校や保育園などいろいろなところで運動会をやっているでしょうし、そんな季節でもあったのですから。
車いすを押していたご主人自身も否定されなかったですし、奥さんが気持ち良く散歩出来たのであればそれで良かったと思います。



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