遥か昔に在籍していた警備部機動隊では、指導という名のもとに暴力が堂々と行われていましたし、幹部もそれを見て見ぬふり、というよりも当たり前と思っていました。
酒の無理強いから一方的な暴力まであり、これは刑事の徒弟とは違って、紛れもない「パワハラ」を通り越した犯罪でした。
一緒に新隊員訓練を受けた同期生は、朝、起こしにいくとびしょびしょになった状態で正座になり、「もう飲めません。」と言っており、往診を求めた医師からは急性アルコール中毒の重篤なものとの診断を受けました。
それでも彼は、新隊員訓練中に辞めると「ケツを割った。」と言われかねないので、新隊員訓練を終えると同時に辞めましたが、大規模な警衛があった際に彼と再会しました。彼は、地元に帰って、地元の警察を受けなおして、応援として派遣されていたのですが、きっと彼が選択した警察ではそういうことは無かったのだと思います。
機動隊では荒れた現場に出動することは当たり前であり、命を奪われた警察官も数多く存在しますし、負傷して警察を辞めていった方々がいますから、厳しい訓練や自己を守る技術を身に付けることは必須であることは言うまでもありませんが、その方法が暴力やハラスメントである必要はないのです。
機動隊で勤務して悟ったことは、人間には「自分がやられたからやり返す。」という人間と、当時は少なかったですけど「自分がやられたからやめとこう。」という人間に分かれるということです。
そんな指導が当たり前で、暴力が当たり前という異常さに気づかず、他府県警察で同じようなことが繰り返され、マスコミで報道されたりもしましたので、今ではもうないと信じていますが、そういうことを行ってきた者がいたことも事実なのです。
理不尽な扱いを受けながらも、俺はこんな警察官にななりたくないし、ならないという思いの毎日でしたから、決して驕った気持ちからではなく、少しでも人の気持ちが分かるようになったのだと思います。
職場の中で、何気なく行っていることや当たり前のようにやっていることが世間では非常識であり、おかしいということに気づかいのかもしれませんが、そのことに関して、誰も疑問に思わず、誰も異を唱えないということがまさしく異常なのです。
パワハラにせよ、セクハラにせよ、やった本人が一番悪いに決まっています。「やられるほうにも原因がある。」なんてことはありません。むしろ、傍観している者や幹部にはしている者以上に責任があると思います。
楽しく仕事が出来る職場であって、組織であって欲しいと思います。



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