Eva(公益財団法人動物環境・福祉協会Eva)

どうしよう

巡査

 警察学校を卒業すると警察署の地域課(当時は外勤課)に配置となります。私も警察学校を卒業すると9人の同期生とともに署に配置されました。数週間の教養ののち、交番に配置され、当時は「交番」は「派出所」と言っていました。

 当時の交番は「巡査長」の「箱長」が多く、巡査部長は拠点交番や在所幹部でした。繁華街を受け持つ署に配置されたことから、中間は「箱長」と一緒に勤務して、夜間は拠点交番に補勤という勤務をしていました。

 当時は、指導警察官が手取り足取り、あるいは、つきっきりで指導助言してくれるという教育システムではありませんでしたので、数週間の本署での各課の教養が終わると一人で「ポイっ」と街の中に出されてしまうという状態でした。

 そのような環境の中で、個人個人の警察官が試行錯誤しながら経験や失敗をして警察官としての基礎を築いていたように思います。

 警らも、もちろんひとりで行っていましたが、はじめて警らに出るときに基地局つまり本署に警らに出る旨を無線で発報するのですが、どのような呼び出しをしてよいかわからず、署轄系無線にもかかわらず、「〇〇から警察本部」と呼んでみたのですが、応答もなく、指令室からの回答も全くなく、「どうしよう。」と冷や汗をかいたことを昨日のように覚えています。

 交番の管内には、小さな呉服屋があったのですが、洋服の波におされて、いずれも経営的には苦しかったのではないかと思います。

 巡回連絡に出て、ある呉服屋に寄るとお茶を淹れてくれるというのですが、額面通り取って良いのだろうかという思いが頭の中を駆け巡り、ろくに返事も出来ないうちにお茶が出てきました。出された茶碗は茶渋だらけで、飲んでしまったらお腹を壊さないだろうかという不安が生じました。

 今では、茶渋が茶碗に残っているからといって失礼な対応をしているのでは無いと分かりますが、当時は、人間としても、ひよっこですからそのように思ってしまいました。

 いろいろな経験をして、それを積み重ねて人間は成長するのでしょうが、警察職員の失敗は、即、生死や人権、法律違反などにつながるものなので、なるべくというよりも無い方が良いのは分かり切っています。

 ですが、警察職員といえども人間ですので、ミスをしたり、間違ったりすることはあると思います。そのようなときは決してひとりで解決しようと考えるのではなく、必ず、組織に報告することが肝要です。

 一時的に叱られたり、不利益な処分を受けるかもしれませんが、取り返しのつかない失敗に発展することはないのです。

 ミスや失敗を隠すことによって、さらに傷口を広げることにもなりますし、部下や同僚が報告、連絡、相談しやすい職場を作り、幹部がそのようになることも同時に大切なことです。

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