業務管理指導で署を回っていると捜査書類に不備が散見され、それ自体を問題と思っている警察職員も少なく、「これはかなりやっかいだな。」と思いながらも、業務管理指導以外にも署に赴き、顔を突き合わせながら解決方法を図ったこともたびたびありました。
交通部の警察職員に問題があるということではなく、バックアップ体制を取れていない組織やそれを指導するような部署が無かったことが大きな原因だと思われたのです。
短期的に交通部の人員を補うということと捜査手続きや捜査書類の不備の是正や作成能力の向上という目的で、前述の刑事部との交流人事を行うこととして、交通部と刑事部から本部長の決裁を経て、交流人事が実現することとなったのです。
今でも続いていると思いますが、その後、交通部には指導室が出来ており、あとは交通警察官を目指すものが増えることを祈りたいと思います。
次に考えたのが交通警察官の士気高揚です。楽しく仕事をして欲しいという思いとは裏腹に、交通事故捜査にしろ、交通取締りにしろ、事故を起こした者や違反者に責任や間違いがあるにもかかわらず、その矢を警察に向けてくることは日常茶飯事にあります。
交通警察官の目標である「死亡事故ゼロ」を達成するためには、交通取締りをすることは当然の責務であり、違反が交通事故に直結しており、やらなければならないことは理解していても、心無い声や現場での罵詈雑言を浴びると「心が折れる」という気持ちもわかるのです。
何とかしないと思っていたところに、交通警察官の送別会に話が入ってきました。当時の交通部の送別会は警部以上の幹部で行っていました。
それでは一枚岩になれないのではないか、所属は違ってもきっと先輩を見送りたい、そのような機会があれば参加したいと思っている警察職員もいると考えたのです。
会場を押さえるとともに当時に進行を考えて、「今昔」ではありませんが、退職者の若いころの写真や退職時の写真をスライドで流し、高速道路やパトカー、白バイなどのツールはたくさんありましたので、退職者の拝命から現在に至るまでの交通事情や変化なども織り交ぜました。
コロナ禍となった今では開催することは困難ですが、当時は大盛況で、続けていくに連れて、京都市内で一番大きな会場でなければ入らないほどの参加者となりました。年一回の催しであっても、日ごろ顔を合わせない仲間たちと苦労話などをすることによって、「絆」が醸成出来たのではないかと思います。



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