Eva(公益財団法人動物環境・福祉協会Eva)

守るべきものは

指揮

 安倍晋三元首相のご冥福をお祈りいたします。

 選挙の期日も過ぎましたので、「これだけは」という思いを少しだけ記載したいと思います。安倍元首相が銃撃に遭い、亡くなられました。人が亡くなるという重大な結果の犯行を許したのはまさしく「警備体制に問題があった」からにほかなりません。

 巷では、警備関係者や元警察幹部という肩書の人をはじめ、元東京都知事などからも奈良県警の警備体制などが指摘されていますが、言っておきたいことは決して、警護をしていた奈良県警だけの問題では無いということです。

 要人の警護は、本人や関係者から行先の警察に連絡が入って警護をするというものではなく、すべて警察庁が把握して、警察庁の指導と計画の下で警護をしているということです。警察庁は、世間に過剰に反応する官僚で組織されているところですから、北海道での判決に過剰に反応していたのかもしれません。

 選挙の応援に入った要人は、有権者と触れ合い、票を投じてもらうことを目的としていることから、ハードな警護を求めていないことも多く、これまた政治家の言動に大きく左右される警察官僚が忖度することになります。

 奈良県の本部長は、自らが公言した警察官としての27年ではなく、警察官僚としての27年のほうが適切な表現だと思います。

 警察庁が「警備体制に問題があって徹底的な検証をする。」ことは大切ですが、そもそもの問題は、現場の警察官にけん銃さえ装備させていない「警察庁の指導や計画」であって、未だに奈良県警に警備体制の問題を押し付け、反省さえしていない警察庁にあります。

 現場の警護にあたった警察官に問題すべてを押し付けることのないように願う次第です。また、送致は「殺人」だけで行ったようですが、まさしく選挙の自由を妨害したということを明確に立証されることをのぞみます。

 いつもの投稿に話を戻します。

 さて、この時期になると思い出す事件があり、捜査第二課の課長補佐として勤務していたころの話しです。

 組織の命令を達成するために、結果として多くの者が収賄をしていた組織があり、その組織の本部の総務課長を通じて、組織の中の被疑者を呼び出して捜査を行い、8件の贈収賄事件を立件したことがあります。

 その後、同じ組織内で、組織的な選挙違反を行っていることが判明し、前述の総務課長に捜査協力を依頼すると「出来ません。」という返事でした。

 確かにそれは、全国的に、組織的に行っており、政治公務員が絡んでいることから総務課長もそう簡単に協力するとは言えなかったと思いますが、選挙違反を組織的に行っているという確信を得るには十分な答えでもありました。

 事件着手に際し、捜査は、愛知で失敗し、大阪で逃げられ、岐阜で難航しているときに、京都が先行して身柄を取り、組織の中枢に捜索に行きました。

 通常、事件を仕切っている班長は、捜索には行きませんが、組織的な反抗や捜索漏れを心配した課長から、「捜索の執行をしてきてください。」と下命を受け、自分自身で捜索差押許可状の提示に行きました。

 最終的な被疑者となったのは、その組織のトップであり、選挙を仕切っていた総務部長は逃げていました。

 大勢のマスコミの中で、総務課長に捜索差押許可状を示すと「協力させてもらいます。」と言いますので、静かに「今更遅い。協力なんて必要ない。徹底的に捜索するから覚悟しろ。」と啖呵を切って捜索をしました。

 総務課長は、体全体をぶるぶると振るわせており、その写真が新聞の一面を飾ったのですが、容赦なく本部に呼び出して、組織的な関与等について、徹底的に取調べをさせました。

 総務課長は「あの班長ほど怖い人は見たことがありません。皆さんも怖い思いをされているのではないですか。」と取調べ最中に話してきたと取調官から報告があったので、「なんて答えたんや。」と聞くと「はい。そのとおりです。」と答えたと笑いながら言ってきました。

 犯罪を立証する以上、犯人がいて、犯人にも家族があります。捜査や取調べはそれなりの覚悟と責任を持たなければなりません。構造的不正や政治的不正と戦う場合は、相手が倒れても、その体を乗り越えていくくらいの気持ちがなければ、反対に警察という組織が誹りを受けることにもなりかねないのです。

 この組織は、この事件とともに無くなりました。

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