いつもいつもお前はうるさいな。少しは言うこと聞いたらどうやというように上司や組織には思われていたと思います。
しかしながら、言わないで後悔するくらいなら言って是正させるべきだと思っていましたし、警察庁であろうと検察庁であろうと主張したことによって立件出来た事件は多々あります。
何でも反対したり、文句を言っているわけではないのですが、いつのまにか「あいつはうるさい。」ということになっているようでもありますが。
他人の思いや言動を確認したうえで、敢えてこれに逆らうような言動をする者を「ひねくれ者」「つむじ曲がり」と言いますが、端的に言えば「天邪鬼」ということでしょうか。
「天邪鬼」とは、「人の心を見計らっていたずらを仕掛ける小鬼」とされていて、これが転じて「本心に素直になれず、周囲と反発する人」または「そのような言動」をさすようになりました。
寺院にお参りすると四天王や金剛に踏みつけられている鬼がいますが、それが天邪鬼です。大国主命(大黒さんのことです。)の娘をもらった「天雅彦(あまのわかひこ)」が仕事もせずに遊び惚けていたので、天照大神が怒って、使者を出しところ、天雅彦に仕えていた「天探女(あまのさぐめ)」が告げ口をしたことから、天雅彦が使者を射抜いて殺害し、その矢が天から跳ね返って天雅彦を射抜き、死んでしまうという故事があります。
「天に唾を吐く」ということでしょうか。「天探女」は、その名のとおり、人の心などを探ることが出来るシャーマン的は存在とされていて、悪女では無いのですが、天の邪魔をすることから「天邪鬼」と言われるようになったようです。
ですから、「人の心を読み取って、反対にいたずらを仕掛ける小鬼」のことを「天邪鬼」というようになったようですが、いずれにせよ、あまり力のある魔物ではなく、「どうせ構わない。」「それでも良いか。」などと流されたり、投げやりになったり、意固地になると大切なものを失く結果となるかもしれません。
自分の人生において、それでよかったのかということを忸怩たる思いで考えるのであれば、やはり、自分なりの主張をすべきではないかと思います。
組織には、いろいろな考え方を持っている人やそれぞれの思いがありますし、同様にそのような幹部もいます。自分とは違う人間ですから、心も読めませんし、育ってきた環境も異なります。そういう人たちと一緒に、同じ環境で、同じ仕事をしているわけです。
ただでさえ、対人関係に気を遣う職場であるにもかかわらず、内部である職場に人間に気を遣っていれば、余計に精神的な負担となるかもしれません。どうしても我慢できないときや辛いときに「世界はあなたを中止にまわっているわけじゃない。」と心の中でつぶやきたいという気持ちも分かります。
「天邪鬼」にはもっとも大事な「多数派の思想・言動を確認したうえで、敢えてこれに逆らう。」という意味があります。組織に一人くらい「天邪鬼」が居ても良いのかなと思います。
これは伝え聞いた話しですが、昔、某署で、地域警察官2名が現場急行するためにバイクで信号無視をしてしまいました。住民からの苦情で、事案を知った交通部は、署に対して地域警察官2名を認知事案として反則告知するように指導してきましたが、当時の署長は頑として交通部の指導を受けずに地域警察官に対して反則告知はしませんでした。
その署長の判断が正しかったのかは分かりませんが、その話を伝え聞いた私は、署長は警察人生を振り返ったとき「ま、そこそこよかったのかな。」と言うんだろうなと思わずにはいられませんでした。



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