Eva(公益財団法人動物環境・福祉協会Eva)

それぞれの春

思い

 春の嵐

 天気は快晴になったとしても肌寒く、少し暖かいと思えば天候が悪くなったりとまだまだ「春一番」も吹くことがあるでしょう。また「春の嵐」も、北の低気圧と南の低気圧の戦いによって、その狭間が爆弾低気圧になって発生するものですが、それも「春一番」のような定義づけをされているものでもないようです。

 「春の嵐」は、2月から5月くらいにかけて、急速な温帯低気圧から発生して、突風などが吹くのですが、気圧の変化が伴うことから「気象病」と言われるものが出てきます。

 雨が降る前に古傷が痛んだり、関節が痛くなったり、あるいは身体がだるくなるという経験があるかもしれませんが、気圧の変化でも体調不良を起こすという調査結果もあります。特に女性は、3人に1人は頭痛を感じているという結果もあります。特に片頭痛の症状である視野にギザギザとした光がちらついてから、こめかみから側頭部へズキンズキンと脈打つような痛みが特徴となります。

 片頭痛は気圧や温度以外にも疲労や睡眠不足、過飲なども発作を誘引すると言われていますので、飲み過ぎに注意して、しっかりと水分を摂ることが大切です。薬以外に片頭痛を抑えるためには、こめかみを強めに圧迫したり、氷で冷やしたりすると良いみたいなので、市販されている冷却シートなどを利用するのも有効だと思います。

 春の異動期ということもあり、生活が変わって、気を張り詰めていたり、緊張したりすることから頭が痛くなることもあると思いますが、飲み過ぎや張り切り過ぎには気を付けてください。

 ヘルマン・ヘッセの「春の嵐」の主人公は、子供のころ、思いを寄せている女の子に恰好良いところを見せようとして、一生歩けない体になり、音楽を希望として大人になったのですが、好きな人の愛情が同情と気づき、好きな人は友人と結婚してしまい、友人であった夫に先立たれた好きな人を晩年になって穏やかに見ることが出来たというお話しです。

 一時の驕りや昂った気持ちで見栄を張ることは、大切な未来を失ってしまうことになりかねません。

それぞれの思い

 もう10年以上前になりますが、以前、一緒に勤務していた方が、何かの用事で私が勤務する課を訪ねてきたときに、デスクに立ち寄られて、一頻り、話しをして帰られました。彼は、その年で定年退職となったのですが、「(私と勤務していたいた)あのころが一番楽しかったです。」と遠くを見つめるようにぽつんと言われたことがありました。

 私は、彼に警察職員として楽しい思い出を残してあげる一助となったのかもしれないと思ってはみたものの、「また一緒に仕事が出来たらよいですね。」という言葉を飲み込んでしまいました。

 コロナ禍になる前の話ですが、一番長く勤務した部署の送別会は、私が勤務していたころから10年以上も経っており、同じくらい参加していない送別会でしたので、行くことを躊躇っていたところ、顔見知りの後輩が幹事として、私が勤務している署を訪ねてきて、必ず参加して、「乾杯」の発声をしてほしいというお願いを受けました。

 結局、その送別会には参加したのですが、参加者の三分の二は知らない後輩ばかりでしたので、乾杯の発声の前に退職される方すべての功績を一人ずつ披露させてもらいました。所属長になっていた退職者のひとりには、一緒に仕事をしていた当時、誰もが解明不能な事実を何度も説明しながら、最後には客観的に是認できるまでの捜査資料を作成してもらったことを披露しました。

 その後、彼の席にビールを注ぎに行き、その捜査資料のフロッピー(古いです。)には「汗と涙の結晶」と書かれていたことを話しますと彼も覚えており、「補佐(当時の私のこと)の指示が理解出来ずに大変でした。でも辛いとかしんどいとかは一度も思いませんでした。楽しかったです。」「毎日、未明まで仕事をしていたところ、大丈夫かと補佐は仕事場をのぞいてくれました。」と懐かしそうに話してくれました。

 また、私と同じ階級の後輩が、組織的な圧力に負けることなく、上司に意見をしているということを小耳に挟み、これからの警察人生に不利にならないように励ましというか、小言というか、電話を入れると「何を言っているんですか。私は先輩の後ろ姿を見て仕事をしてきたんですよ。」と一刀両断にされてしまい、ちょっと困ったこともありました。

見送る

 最後の署長では、退職する方を含めて100人近くの署員を見送りさせていただきましたし、その人数の転入を受け入れさせていただきました。残った警務課員などの警察職員には、転出入に伴う身上などの書類の作成や手当の計算などをしていただき、本当に頭が下がる思いでした。

 転出入の署員には1年間で2度面談を実施しました。はじめての配置であったり、専務に登用される者や本部勤務になる人など様々な思いを抱いて異動されると思い、また、赴任した当初に面談したとき、はじめての異動で精神的に不安定になり、署に入ることが出来なくなった警察職員もおられたので、転出入される方の中で40歳以下の警察職員とは早期に面談させていただきました。

 面談の結果、不安を抱えていた職員もいたことから、上司に対して助言、働きかけを行って、必要であれば付き添って事務の引継ぎを行わせたり、異動部署に電話を入れさせるなりの助言をさせてもらいました。

 異動の申告では、最愛の方を亡くされて転出される方や怪我をしたままで転出される方もおり、その申告を聞いているときは涙が出る思いと同時にもっと気にかけてあげるべきだったと忸怩たる思いでした。

 ただ新天地において、警察職員としての人生や第二の人生を「楽しく」歩んで行かれることを深く希望しますし、一緒に過ごす人たちが「見かけて」「気にかけて」「声をかけて」くれることを祈ってやみません。人生においてはいろいろなことがあるでしょうが、どこかであったり、一緒になったなら、「あのときは楽しかった。」という言葉がかけられる関係であってほしいと思います。

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